2012年3月5日月曜日

日本の地域  六 所信


住民目線での地域自治
 私は住民自治を基本とした地域自治を自分の今後のテーマの1としたい。住民の方々と同じ目線で同じ場所で生活していた気仙沼大島での活動が、今後も自分の原点である。それを自分の核とし、住民目線で地域の在り方を考えていく。
 地域のありかたを考える上では、特に4つの分野について考えていきたい。それは、地域産業の活性化、NPOの活用、文化の継承、多文化共生である。
 地域産業の活性化は、地域の活力や雇用創出のために重要である。気仙沼で活動したことで、地域に根ざした企業活動の重要性を認識した。同時に自分には知識も経験も足りないことを痛感した。卒業後は会社で経営戦略を体系的に学び、その経験を活かして経営支援を行いたい。
 NPOの活用は、少子高齢社会を支えていくために必要不可欠である。3ヶ月の気仙沼での活動を通して、地域住民との協働の方法を学んだ。また同時にNPOという組織運営の現場での経験を得ることもできた。震災後の5月にはNPO法人ETIC.で震災復興プロジェクトにインターンとして携わっていた。ETIC.は日本のNPOの中間支援組織であるため、様々な分野で活動している方々との交流を持ち、NPOの活動を支援していく方法を学んだ。現在は元気玉プロジェクトという、一般の方々から少額の寄付を募ることで震災復興やクリエイター活動を支援するクラウドファンディングサイトの運営に関わっている。元気玉では人々からの支援という共感の集め方を学んだ。こうした経験を通して、地域のためにNPOを効果的に活用する方法を提案していく。
 文化の継承を通して、地域の文化資本を高めることを目指す。北辰一刀流剣術の稽古では、礼法作法も指導されるため、自然と正しい姿勢や目上の人への接し方が身につく。剣術を通して習ったことは、物の見方や考え方など、何かしらの形で日々の生活に変化を与えている。文化を学ぶことは、自己を向上させることに繋がるのだ。また、道場に通う人々は世代や職業が多種多様なため、普段の生活で接する人とは違う人とつながりをつくることができる。こうした経験を基に、文化を軸にしたコミュニティの形成に取り組んでいく。
 多文化共生では、日本中国韓国の学生によるビジネスコンテストOVAL運営の際の体験や、アフリカ系カナダ人の経営者の下で働いた経験から問題意識を持った。日本はまだまだ外国人が住むことへの敷居が高い。しかし、日本経済の活性化のためには、異なる価値観や知見を持った人に協力してもらうことが必要である。海外の学生と真剣な対話を重ね、日本に住む外国人の視点で日本社会を見た経験を生かし、両者が共存する方法を考案していく。
 現状では、私はこうした分野について未だ不勉強である。しかし、知識や経験がないことは、行動しないことの言い訳にはなりえない。たとえ私一人に出来ることが小さくとも、それでも自分の成すべきことは成したい。未来を創るのは私達であり、次の世代にどのような世界を受け渡すのかは、私達のこれからの行いに懸かっているのだ。




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