昨年末からいくつか現代アート展に行ってきました。
・3331 Arts Chiyoda
廃校をギャラリーにしている。ここのディレクターの中村政人さんの思想がいい。
「アジアではこれから、西洋のように貴族階級が支えていくのではなく、市民が自分たちのコミュニティーを創っていくために、あるいは自分たちの社会的アイデンティティーを確認したり構築していくために、アートというものが増々必要になっていくと思う。
たとえば、80年生きてきたおじいさんが、自分の生きてきたプラスのポイントを一つでも他者とつなぐことをアートがやってくれたら、そこで自分の人生や生き方そのものが肯定されたり、存在が認められたりする。それは本人にとっては、すごく価値がありますよね。
ねぶたのようにアーティストに特権性がある形は、現場の市民が自分の想像力を発揮するチャンスはすごく少ないわけです。でも後者の方は、熱意をもって市民活動として参加していけば、自分の意見が全体を包む時もやってくるかもしれない。一人の存在がある時に主導権をもてるようなチャンスに対してアートという意識が働くべきだと思うんですよね。」
中村政人 / アーティスト、東京藝術大学絵画科准教授、3331 Arts Chiyoda 統括ディレクター
・REBIRTH PROJECT × KONICA MINOLTA PLAZA
伊勢谷友介が代表を務めるリバースプロジェクト。「人類が地球に生き残るためにアートは必要である」というテーゼが良い。
REBIRTH PROJECT
・岡本瑛理 「謡にまみえに」@ミズマアートギャラリー
絵に迫力があった。
・池田学「焦点」@ミズマアートギャラリー
よくぞここまで細部の絵を造り込めるなと唖然とした。
・小谷元彦 幽体の知覚
不思議な世界だった。ちょっとグロい展示物も含む。
岡本太郎や天明屋尚の縄文土器の流れをくむ、豪華絢爛で情熱が迸るようなアートが良い。
天明屋尚 「BASARAプロジェクト 男伊達宣言」
「我が国日本の文化は、やわなオタク文化だけではない。オタク文化とは対極に位置し一線を画す、日本オリジナルの硬派なアウトロー美学の逆襲が始まったのだ。その粋で男伊達な美意識こそが、真の「クールジャパン」なのであるとここに宣言する」
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